演目と配役
豊前国彦山の毛谷村に住む六助は、百姓ながらも武芸の達人。小倉の城主より、六助との試合に勝った者を五百石で召し抱えるというお触れが出ているところ、母親孝行のため勝たせてほしいと微塵弾正から懇願され、勝ちを譲ります。そんな六助のもとへ、一人の虚無僧がやって来ますが、実は六助の師匠である吉岡一味斎の娘・お園で、二人は面識はないものの許嫁の仲。お園や母のお幸から、六助の剣の師でお園の父の一味斎が、京極内匠という武士に討たれたと聞いた六助は、弾正に騙されたことに気付き …。 個性豊かな登場人物でお届けする、義太夫狂言ならではの魅力あふれる作品をご堪能ください。
| 毛谷村六助 |
獅 童 |
| 微塵弾正実は京極内匠 |
隼 人 |
| 弥三松 |
夏 幹 |
| 杣斧右衛門 |
精四郎 |
| お幸 |
吉 弥 |
| お園 |
孝太郎 |
坂田藤十郎七回忌追善狂言
今井豊茂 脚本
二、夕霧名残の正月(ゆうぎりなごりのしょうがつ)
由縁の月
病によってこの世を去った遊女・夕霧の四十九日。彼女の恋人であった藤屋伊左衛門は、放蕩の末に家を勘当され、借金を抱え、夕霧の死に目にも会うことができませんでした。すっかり落ちぶれた伊左衛門は、夕霧の死を知り、起請を香華の代わりに手向けようとします。そこへ、 ありし日の姿の夕霧が現れ、喜ぶ伊左衛門は夕霧との逢瀬を楽しみますが、やがて夕霧は姿を消すのでした。
坂田藤十郎が襲名披露興行の際、新たな台本で復活させた作品。所縁の面々で偲ぶ、情緒あふれる舞踊劇をお楽しみください。
| 藤屋伊左衛門 |
虎之介 |
| 扇屋夕霧 |
壱太郎 |
| 太鼓持鶴七 |
亀 鶴 |
| 扇屋女房おふさ |
扇 雀 |
| 扇屋三郎兵衛 |
鴈治郎 |
「鳰の浮巣(におのうきす)」より
齋藤雅文 脚本・演出
松本幸四郎 演出
三、大當り伏見の富くじ(おおあたりふしみのとみくじ)
お稲荷様ご神託より霊験あらたか「抜け雀」まで
元は質屋佐野屋の若旦那であった紙屑屋幸次郎は、潰れた店を再興しようと一所懸命に働いています。ある時、島原で花魁道中に遭遇した幸次郎は、遊女の鳰照太夫に見惚れてしまい、今では鳰照太夫のことで胸がいっぱいです。幸次郎の妹のお絹は、借金の為に島原の茶店で働いていますが、黒住平馬という侍が横恋慕し、強引に口説こうとしています。そんなある日、幸次郎は一攫千金を夢見て、伏見稲荷の富くじを買うことにしました。その富くじが何と大当たり!歓喜し踊り始める幸次郎でしたが、興奮のあまり當札を入れた籠を川に投げ捨ててしまい …!?
最後は大団円を迎える、終始笑いにあふれる喜劇にご期待ください。
| 紙屑屋幸次郎 |
幸四郎 |
| 鳰照太夫 |
鴈治郎 |
| 黒住平馬 |
獅 童 |
| 幸次郎妹お絹 |
壱太郎 |
| 喜助 |
廣太郎 |
| 芳吉 |
虎之介 |
| 初音 |
吉太朗 |
| 信傳寺住職呑海 |
松之助 |
| 島原の太夫千鳥 |
宗之助 |
| 熊鷹のお爪 |
吉 弥 |
| 伏見稲荷の神官 |
進之介 |
| 信濃屋傳七 |
門之助 |
| 絵師雪舟斎 |
歌 六 |
菅原伝授手習鑑
一、寺子屋(てらこや)
寺入りよりいろは送りまで
寺子屋を営む武部源蔵と戸浪夫婦は、恩義ある菅丞相の子・菅秀才を我が子と偽り匿っています。しかし、そのことが敵方に発覚し、菅秀才の首を差し出すよう命じられます。源蔵は苦悩の末、寺入りしたばかりの子どもの首を身代わりにして差し出すことを決意します。首の検分役に現れたのは、菅秀才の顔を知る松王丸。身代わりの首をあらためた松王丸は …。
松王丸と女房の千代、源蔵と戸浪、二組の夫婦の忠義心が色濃く描かれた名場面。緊迫感のある展開が続き、時代を超えて人々の胸を打つ太夫狂言の名作をご堪能ください。
| 松王丸 |
(Aプロ)仁左衛門 |
| |
(Bプロ)幸四郎 |
| 松王女房千代 |
(Aプロ)孝太郎 |
| 武部源蔵 |
(Aプロ)幸四郎 |
| |
(Bプロ)隼 人 |
| 源蔵女房戸浪 |
壱太郎 |
| 小太郎 |
陽 喜 |
| 涎くり与太郎 |
吉太朗 |
| 下男三助 |
松之助 |
| 百姓吾作 |
錦 吾 |
| 春藤玄蕃 |
亀 鶴 |
| 御台園生の前 |
高麗蔵 |
近頃、夜更けになると五條橋に武芸に秀でた少年が現れると聞き、橋の上で待ち受ける武蔵坊弁慶。そこへ噂の美少年が現れ、二人は切り結びます。猛者の弁慶を見事に打ち負かした少年こそ、鞍馬山に身を隠している源氏の若武者牛若丸。以後二人は固い主従の絆で結ばれるのでした。
弁慶と義経の出会いを描く作品のなかでも、五條橋での立廻りの場面を主眼に置いた、華やかな舞踊作品です。
坂田藤十郎七回忌追善狂言
心中天網島
三、玩辞楼十二曲の内 河庄(かわしょう)
大坂天満の紙屋治兵衛は、妻子のある身でありながら遊女・小春と深い仲となり、心中の約束をしています。北新地の茶屋河庄に出向いた小春が、治兵衛の女房からの手紙を読み悲嘆に暮れているところへ、小春の身請けをしようと江戸屋太兵衛がやってきます。小春がそれを拒んでいると、見慣れぬ侍が客として現れます。治兵衛は小春をひと目見ようと河庄を訪れ、門口から店の様子を窺っていますが、小春はその侍に心中したくないと頼みます。小春が心変わりしたと治兵衛は激昂しますが、侍と見えたのは実は治兵衛の兄、粉屋孫右衛門で …。
玩辞楼十二曲の一つである上方和事の代表作を、「坂田藤十郎七回忌追善狂言」として上演いたします。
| 紙屋治兵衛 |
(Aプロ)鴈治郎 |
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(Bプロ)扇 雀 |
| 紀の国屋小春 |
(Aプロ)扇 雀 |
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(Bプロ)壱太郎 |
| 江戸屋太兵衛 |
幸四郎 |
| 五貫屋善六 |
(Aプロ)壱太郎 |
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(Bプロ)亀 鶴 |
| 丁稚三五郎 |
虎之介 |
| 河内屋お庄 |
吉 弥 |
| 粉屋孫右衛門 |
(Bプロ)鴈治郎 |
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(Aプロ)歌 六 |