演目と配役
文耕堂ほか=作
ひらかな盛衰記(ひらがなせいすいき)
-源太勘当-
国立劇場美術係=美術
梶原館の場
「ひらかな盛衰記」は、源平合戦を背最に、木曽義仲の忠臣の活躍や梶原源太と千烏の恋を中心に描いた作品です。宇治川の先陣争いで勝ちを譲った源太が母・延寿から情けある勘当を受ける「源太勘当」は本作の二段目にあたります。美男子の代表格·源太の憂いを含んだ〈物語〉や、延寿の低としての苦悩、情愛を隠した母子の別れなど、見どころ多く、楽しめる二櫛です。梅玉の源太、魁春の延寿、扇雀の千烏、幸四郎の平次ほか充実の配役で時代物の名作をご堪能ください。
梶原源太景季 |
梅 玉 |
腰元千鳥 |
扇 雀 |
局錦木 |
歌女之丞 |
梶原平次景高 |
幸四郎 |
母延寿 |
魁 春 |
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ほか |
鈴木英一=作
幸 希 芝 居 遊(さちねがうしばいごっこ)
常磐津連中
国立劇場美術係=美術
閉塞した世の中で、一日も早くH 常を取り戻し、再びたくさんの芝居が上演できる日を願って創られる新作舞踊劇です。名場面を抜き集めて演じる「吹寄」の手法で、次々と繰り広げられる歌舞伎の名ぜりふと踊り。幸四郎が贈る、芝居への愛と遊び心に溢れた舞台です。ご期待ください。
久松小四郎 |
幸四郎 |
金沢五平次 |
廣太郎 |
二朱判吉兵衛 |
莟 玉 |
三国彦作 |
宗之助 |
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ほか |
河竹黙阿弥=作
新皿屋舗月雨暈(しんさらやしきつきのあまがさ)
-魚屋宗五郎-
国立劇場美術係=美術
序 幕 片門前魚屋宗五郎内の場
ニ幕目 磯部邸玄関先の場
同 庭先の場
明治の名優・五代目尾上菊五郎に河竹黙阿弥が書き下ろした作品です。有名な怪談噺「皿屋敷」の世界を背景に、江戸の町人の生活と心意気が生き生きと描かれます。実直な町人・宗五郎が、妹・お蔦を殺された悔しさから禁酒を破って飲み始め、次第に酒乱になっていく過程が一番の見どころ。当代の菊五郎が宗五郎を勤め、時蔵のおはま、左圏次の浦戸十左衛門など、洗練を重ねた至芸を見せる世話物の名作の上演です。菊五郎の名演に酔いしれてください。
魚屋宗五郎 |
菊五郎 |
宗五郎女房おはま |
時 蔵 |
磯部主計之介 |
彦三郎 |
磯部召使おなぎ |
梅 枝 |
酒屋丁稚与吉 |
丑之助 |
鳶吉五郎 |
橘太郎 |
岩上典蔵 |
片岡亀蔵 |
小奴三吉 |
権十郎 |
菊茶屋女房おみつ |
萬次郎 |
宗五郎父太兵衛 |
團 蔵 |
家老浦戸十左衛門 |
左團次 |
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ほか |
岡村柿紅=作
太 刀 盗 人(たちぬすびと)
長唄囃子連中
狂言「長光」を題材にした松羽目物の舞踊作品です。すっぱ(スリ)の九郎兵衛が純朴な田舎者・万兵衛の太刀を盗もうとして争いになります。仲裁役の目代(代官)丁字左衛門に刀の模様を尋ねられて答える万兵衛を真似して、九郎兵衛がワンテンポずつ遅れて踊る場面が見どころです。松緑の九郎兵衛ほか好配役でユーモアに富んだ舞踊劇の名作をお楽しみいただきます。
すっぱの九郎兵衛 |
松 緑 |
田舎者万兵衛 |
坂東亀蔵 |
目代丁字左衛門 |
片岡亀蔵 |
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ほか |