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過去の舞台公演

八月花形歌舞伎

  1. 【日 程】
    2021年8月3日(火)~28日(土)
  2. 【場 所】
    歌舞伎座
  3. 【時 間】
    第一部 午前11時~
    第二部 午後2時30分~
    第三部 午後6時~
    ※開場は開演の40分前を予定
    【休演】10日(火)、19日(木)
  4. 【料 金】
    1等席   15,000円
    2等席   11,000円
    3階A席   5,000円
    3階B席   3,000円
    1階桟敷席 16,000円
  5. 【お問合わせ】
演目と配役

第一部

午前11時~

河竹黙阿弥 作
奈河彰輔 補綴
石川耕士 補綴
市川猿翁 補綴・演出
市川猿之助 演出
三代猿之助四十八撰の内
加賀見山再岩藤(かがみやまごにちのいわふじ)
骨寄せの岩藤
「三代猿之助四十八撰」屈指の人気作を新たな構成で
5年前に御家騒動が起きた多賀家。当主の妹・花園姫が病にかかると、御家横領に加担して命を落とした局岩藤の祟りではないかと噂され、再び不穏な空気が漂っています。
多賀家当主の大領は、正室・梅の方がありながら、愛妾・お柳の方に心奪われています。そんな当主をいさめた忠臣・花房求女は追放され、その帰参を願う家来・鳥居又助は、お柳の方を亡き者にしようとしますが、誤って梅の方を殺害してしまいます。しかし、実はこれらすべては、御家横領を企てる側室・お柳の方と、その兄・弾正が仕組んだ陰謀だったのです…。
一方、5年前に局岩藤から屈辱を受けて自害した尾上の仇を討ち、主人の名を継いで二代目尾上となった召使いのお初は、尾上の祥月命日の墓参りの帰り道、八丁畷で岩藤を回向しようと念仏を唱え始めます。すると、土手に散らばっていた白骨が寄り集まり、突如、岩藤の亡霊が現れて…。  江戸時代、加賀藩で起きた御家騒動を題材とした『加賀見山旧錦絵』の後日譚として、名作者・河竹黙阿弥により描かれた本作は、「骨寄せの岩藤」の通称で知られます。昭和48(1973)年には三代目市川猿之助(現・猿翁)が台本に大幅な改訂を加え、早替りや宙乗りなどを駆使した新演出で上演し評判を博すと、上演のたびに改訂が施されてきました。当月は、従来の通し狂言から名場面を抜粋し、亡霊となってまで恨みを晴らそうとする岩藤のエピソードに焦点を当てた「岩藤怪異篇」として上演します。澤瀉屋の家の芸である「三代猿之助四十八撰」屈指の人気作をお楽しみください。

※「澤瀉屋」の「瀉」のつくりは、正しくは“わかんむり”です
多賀大領  
御台梅の方  
奴伊達平 巳之助
望月弾正  
安田隼人  
岩藤の霊  
   
鳥居又助 鷹之資
安田帯刀 男女蔵
蟹江一角 亀 鶴
花園姫 男 寅
蟹江主税 猿四郎
局浦風 笑三郎
お柳の方 笑 也
花房求女 門之助
二代目中老尾上 雀右衛門

第二部

午後2時30分~

  三遊亭円朝 口演より
一、真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)
  豊志賀の死
複雑な男女の心理を描く怪談噺
富本節の師匠・豊志賀は、20歳ほど年の離れた弟子の新吉と恋仲となりますが、顔に腫れ物ができる病にかかり、醜さを増す自分に焦りと不安を募らせます。新吉と若い娘お久の仲を勘ぐっては嫉妬に狂い、豊志賀の病は重くなるばかり。一方、その看病に疲れ果てた新吉は、お久と逃げる決心をしますが、そのとき、燭台の灯りがフッと消え…。
江戸から明治にかけて活躍し、“落語中興の祖”と称される名人・三遊亭円朝の人情噺を脚色した作品で、長い因果話のなかから、若い男に執着する女の哀れと凄みにあふれる「豊志賀の死」の件を独立させています。死してなお姿を現す豊志賀…。男と女の複雑な心情を描く怪談噺、夏の風物詩にご期待ください。
豊志賀 七之助
お久 扇 雀
新吉 勘九郎
噺家さん蝶 鶴 松
伯父勘蔵 児太郎
  北條秀司 作・演出
二、仇ゆめ(あだゆめ)
恋する狸の切ないおとぎ話
川のほとりにすむ狸は、島原の深雪太夫に恋をしています。その思いをなんとか成就させたいと願う狸は、ある日、太夫が憧れている舞の師匠の姿に化け、秘めてきた恋心を伝えたところ、まさか狸が化けているとは露も知らず、太夫は大喜び。連れ舞をする二人でしたが、そこへ本物の師匠が現れて…。
恋に落ちた狸の気持ちをユーモラスな踊りで見せる前半から、後半では純情一途な狸の姿をしんみりと、それに応える太夫のやさしさが情緒豊かに描かれます。昭和42(1967)年の初演以来、狸役は十七世から十八世勘三郎へと受け継がれた中村屋ゆかりの舞踊劇で、『狐狸狐狸ばなし』でも知られる劇作家・北條秀司が描いた、おかしくも切ない傑作をお楽しみください。
勘九郎
深雪太夫 七之助
舞の師匠 虎之介
揚屋の亭主 扇 雀

第三部

午後6時~

  源平布引滝
一、義賢最期(よしかたさいご)
義賢が魅せる満身創痍の壮絶な最期
平家全盛の時代。源氏再興を密かに願う木曽義賢は、病で館に引きこもっています。その館に、百姓の九郎助が娘の小万、太郎吉親子を連れ、小万の出奔した夫の奴・折平を訪ねてきます。一方、折平が平家方から追われている源氏の武将・多田蔵人であることを見抜いた義賢は、平家打倒を志す本心を打ち明け、折平に思いを託します。そこへ平清盛の使者が来訪し、義賢の平家方への忠誠心を試そうとしますが…。
勇将木曽義仲の父・義賢の壮絶な最期が描かれる本作は、組んだ戸板の上で立ったまま倒れる「戸板倒し」や「蝙蝠の見得」の後、直立のまま倒れ込む「仏倒し」など、歌舞伎ならではの激しい立廻りは必見です。源氏再興を願い、一人で平家に抗う義賢の覚悟が、観る者の心に響きます。迫力に満ちた義太夫狂言の名作をご堪能ください。
木曽先生義賢 幸四郎
九郎助娘小万 梅 枝
下部折平実は多田蔵人 隼 人
待宵姫 米 吉
太郎吉 (奇数日)小川大晴
  (偶数日)小川綜真
進野次郎 廣太郎
九郎助 錦 吾
矢走兵内 片岡亀蔵
葵御前 高麗蔵
二、伊達競曲輪鞘當(だてくらべくるわのさやあて)
  三社祭(さんじゃまつり)
〈鞘當〉二人の男伊達の渡りぜりふが響き合う、絢爛たる名場面
桜咲き誇る吉原仲之町。華やぐ廓のなかでも、ひときわ目を引く粋な姿の不破伴左衛門と名古屋山三が思わぬ再会を果たします。二人はすれ違った際に互いの刀が当たったことから斬り合いとなり、茶屋女房のお京が止めに入りますが…。
荒事味あふれる伴左衛門と、和事味漂う山三による「渡りぜりふ」は聴きどころ。また、対照的な艶やかな衣裳や、当時のかぶき者の風情をもとにしたといわれる、両手両足を優雅に大きく動かす「丹前六方」など、歌舞伎の様式美に富んだ華やかなひと幕をお楽しみください。

〈三社祭〉躍動感みなぎる、洒落っ気あふれる舞踊
浅草浦近くを流れる宮戸川(隅田川)のほとりでは、二人の漁師が網を打っています。三社様ゆかりの観音像の縁起などを踊って見せた後、舟を下りた二人の頭上に黒雲がたちこめ、悪玉と善玉が二人に取りつき、軽快に踊り始めます。
浅草の三社祭を素材とした『弥生の花浅草祭』の一場面で、清元の代表的な舞踊です。それぞれ「悪」と「善」の面をつけた二人が、悪尽くし、善尽くしの振りを躍動的に踊る展開が最大のみどころ。息を合わせる二人の競演にご期待ください。
〈鞘當〉
不破伴左衛門 歌 昇
名古屋山三 隼 人
茶屋女房お新 新 悟
〈三社祭〉
悪玉 染五郎
善玉 團 子

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